転向生

大林監督の「転校生」。
見たいな、ひさしぶりに。

転校生 [DVD]

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ちょっと転向しました。

転向(てんこう)とは思想や政治的な主張・立場を変えること。特に、日本で昭和の戦前・戦中の厳しい弾圧により、多くの人が共産主義社会主義の立場を放棄した現象を指す。

別に主義も立場も変えていないのですが、
焦点を明確に定めることにしました。
何を生涯のテーマとして取り組むかの焦点。

なので、正確には「転向」ではないのですが
個人的にはそれぐらいの思い切った決断だということで。

というのも実は、これまで2年ほどの間
ずっと焦点を探していたわけでして。

なぜ2年ほどの間かというと
私の場合物心ついたときからずっと、人生のテーマは
病気のお袋を幸せにすること、それだけだったもので。

2年前の3月に、15年に渡る闘病の末、お袋をなくすまでは、
ただただお袋を喜ばせたかった。
そのために何をすべきかと、そればっかり。

で、その後、生きる目的を見失って、手さぐり。

世界の食糧難や資源難への憂いから
パーマカルチャーの世界に回帰して、
持続可能な循環型の農的生活を志向しようとしたり。

問題だらけで停滞した日本に見切りをつけようと
海外で働くことにシフトしようとしたり。
MBA検討しようとしたり。

とにかく英語、とにかくスキル、とにかく投資と
目の前のことにやたらめったら取り組んでみたり

で、どれもしっくりこず。
そして、1年前の3月、

ビジネス・ブレークスルー大学(BBT大)で知り合った友人たちと
自分のこれからをブレストする一泊二日の合宿。

って、私、BBT大は入学して2ヶ月で休学(その後退学)してるんですがね。
温かい友人たちに感謝です。社会人学生ですーって、学割で旅館泊まろうとして、
怪訝な顔されたのは苦い思い出ですが・・・

で、その合宿でした私のしたコミットは
とにかく、自分のしたいことを、100個あげてやってみるということ。
実は、このブログは当初、その進捗を綴るためのものでした。

その着想のきっかけは、こちらの古賀洋吉さんのブログ
「経験が情熱を生む」「悩むだけ無駄」「動け!!」

ごもっとも。
やって見なければ、感じない。感動しない。心が動かない。
感動しないことをやって見たいとは思わない。
そう、だからまず、やってみないと。

というわけで、やりたいことをとにかく挙げてみた結果
小さなことや、くだらないこと、似たようなことも含め、
150個以上になってしまったわけですが、
実はこの一年間は、粛々とそれら興味のあることをとにかくやってみるという日々でした。

で、やってみると、それなりに面白いことも多々あって、
「あぁ、これこそが私の生涯のライフテーマだ!!!」
なんて、思わせてくれることも、少なからずあったのですが

実際に集中してやってみようとすると
どうも続かない。

一年やってみても、結局やりたいことがみつからない
というよりは、やりたいことは幾つもみつかるのだけど

他にもまだまだいろいろある気になることを差し置いても
続けられるほどに、猛烈にやりたいことがない。という状況で。

そうなってしまう理由のひとつには
私の強烈な虚弱体質もあると思うのですけどね

ちょっと無理すると、翌週心も体も頭もまったく働かない。
でなくても、基本的に日中はギリギリ感一杯で仕事してるし
夜帰宅しても、まずはベッドに少し倒れこまないと動けない。

そんなわけで、あぁ、俺ってのはほんとどうしようもないなぁ。
せめて、虚弱でなかったらなぁ。
結局、何一つやり遂げることなく、だらだらと生きて死ぬことしかできないのかなぁ。

なんて打ちひしがれていた中での
昨日、一昨日の京都旅行、。
嵐山、三条から鴨川沿いあたり、出町柳から御所、叡山電車で鞍馬から貴船

目にした美しい自然、味わい深い文化的な街並、行きかう人々の活気、
それと自分自身抱えていた、不調感と疲労感、
二日間随行してくれた、純粋で真っ直ぐで温かな、大切な友人

自然に、自分がモチベーションを感じることの序列が整理されることに。
書に学ぶことも大事ですが、やはり動くこと、外に出ること。
旅に出て、全身で見て、感じて、考えること、人と会い、語らうこと、大事ですね。

それで、一体どのような気づきにいたったのかというと
まず、これまでの私は、他者からいかに望む評価を得るかということを
最も重要な価値観として、すなわち自己を評価する軸として
自分が何をすべきかを決めていたのだということ。
自発的ではなく、他者依存的だったとも言えますね。

これには、自分の周りに不思議と多くいる
パーソナルブランディング(?)に(いい意味で)熱心な
経営者・事業主やフリーランスとして働いている、働こうとしている
友人たちの影響が大きいのですが

自分のこれまでの背景、経歴・経験や得意分野をふまえ
どのようなモノやサービスを提供することが、
組織に依存せずにやりたいことをやり、世の中の変革にも寄与する
イケテル社会事業家として評価されるか、最も効率的に
マイナーではあっても何かひとつの分野のNo.1として認められるか
という観点で、何を生涯のテーマとすべきか考えていたということです。

これは、何かひとつの分野で何がしかの人になりたいという人にとっては
まぁ当たり前の考え方であったと思うのですけど

今回の旅を通じての気づきというのは
実はイケテル事業家になるということは、数多ある生き方の一類型にすぎず
そもそも私にとっては、どうでもいいことであるということでした。

では、何が自分にとって、最もモチベーションが感じられるテーマかというと
やはり下記の、自分の理想とするの暮らし方の追求と、
そのために解決すべき問題に取り組むことだと帰着したわけです。

①虚弱体質の改善と疾病の予防
②長期的な資産形成と格差の克服、貧困の予防
③よき人間関係が構築される街づくり・場づくり・縁づくりと孤老の防止
④これらを通じたマイカンフォタブルライフの実現

ごくごくありふれた個人的なテーマに回帰したわけですが
どうやら、私の場合は、自分自身を満たさずに、
他者を満たすことに情熱を傾け続けるのは難しいようです。

この結論にいたる背景としては、35歳となる節目の歳を迎え、
自分がようやく真剣に、結婚し家庭を持つことを望むようになり
それをするにしても現在の超虚弱状態と貧相な財政状況では
とても子供を持つどころじゃないと、煩悶したこともあるのですが。

つまりは、まず上記3つの、「不幸の三大要因」ともいうべき
健康・経済・人間関係というありふれたテーマにおける
個人的な問題の改善・解決と、自分の考える心地いい暮らしの実現こそが、
最もモチベーションを感じられることであって

その実践の過程におけるインプットやPlan・Do・Seeをアウトプットし
共有することで、自分自身の人生の質を高めつつ、
同時に世の中の役に立っていくことを志向していこうと
小さなテーマではあるけれど、私の場合にはそれこそが
最も意欲とやりがいを感じられ、かつ効果的に社会とつながっていける方法ではないかと。

この健康・経済・人間関係という包括的なテーマの中に
自分がこれまで関心を持ち、アクションを起こそうと試みてきた
パーソナルアセットマネジメントや場作り、サブカル愛好等の活動も
含み、位置づけていこうと考えています。
個人的な問題への取組が、そのままソーシャルアクションになれば理想ですね。

そのようなけで今日からは、「虚弱」「格差」「孤独」を三大テーマに
自分自身の問題解決に向けた、インプット、計画、実践、省察、アウトプットを
主につづっていこうと思います。

内容も表現も、余り細部にこだわらず、量を意識して書いていくつもりですので
どうか温かく見守っていただければ幸いです。